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米軍一般部隊

HEART ROCK 2025 REUNION 米陸軍一般部隊 装備解説記事Vol.3


アメリカ陸軍一般部隊装備ガイドの第3回は2015~2019年です。

アフガニスタンにおけるOEF(Operation Enduring Freedom=不朽の自由作戦)は2014年に終了し、ISAF(国際治安支援部隊)も任を終えました。2015年からアフガニスタンでの軍事作戦はOFS(Operation Freedom’s Sentinel=自由の番人作戦)やRSM(Resolute Support Mission=確固たる支援任務)に引き継がれ、OFSでは引き続き対テロ戦闘を実施、RSMでは米軍はTAAC(Train Advise Assist Command)を通じて、アフガニスタン南部(TAAC-S)および東部(TAAC-E)を担当し、ANA(アフガニスタン国軍)の訓練・支援を行いました。

組織的にも大きな改編のあった2015年は、奇しくも個人装備でも区切りとなる変化が見られました。
OEF終了とともに迷彩カラーがOEF-CPから改良版迷彩OCP(Operational Camouflage Pattern)へと変わり、順次支給されました。
またM4 CARBINEもPIP(Product Improvement Program)による改良を受け、フルオート機能を有したM4A1への切り替えが進みました。

また、2014年頃からIS(イスラム国)の台頭があり、その駆逐作戦「OIR(Operation Inherent Resolve=固有の決意作戦)」が開始されたこともあり、OIRに従事しイラクやシリアに展開した部隊もあります。これらは今大会のレギュレーション外となりますので、時代背景や地域に留意して再現しましょう。
装備は順次更新され、旧装備も継続使用されるので前回2012~2014年の装備ガイドもご覧ください。

PEO Soldierの公式資料(2014~2018年)も参考にしてください。
PEO Soldierの公式資料2018.pdf

■ヘルメット
・ACH(Advanced Combat Helmet)
・ECH(Enhanced Combat Helmet)
・IHPS(Integrated Head Protection System)
ヘルメットはECHへの更新が進み、ヘルメットカバーもOCPへと更新された。ECHにはOPS-CORE H-Nape Head-Lokチンストラップが標準装備される。通常ヘルメットバンド(名前、階級、社会保障番号、血液型などのテープを縫い付ける)、リテンションストラップ、各種NVGマウントなどを取り付ける。2019年頃にはアップリケ装甲を取り付け可能なIHPSの支給も開始された。

■ユニフォーム
・ACU(Army Combat Uniform)
・ACS(Army Combat Shirt)/ACS Type2
・ACP(Army Combat Pants)
2015年にはOEF-CPからOCPのACUに順次差し替わった。同年、OEF終了に伴ってISAFでの任務も終わり、ISAFパッチは取り付けない。またOCPに変わったことにより「TAN499」カラーのTシャツが標準となった。リバースフラッグもTANカラーのサブデュードタイプを使用する場合が多い。ACSには首元がジップアップになったACS Type2が登場した。

■グローブ
グローブは多様なモデルが使用され、選択の自由度が高いが、AR670-1に準拠したものを推奨。

■ニーパッド
ACPの着用の他、ACUトラウザー着用時には必要に応じて装着。OCPでもMcGuireの使用例は多く、のちにOCPカラー版も登場した。

■ボディアーマー
・IOTV(Gen2/Gen3/Gen4)
・SPCS(Gen1/Gen2)
基本的には従来通りだが、2016年頃からIOTV Gen4の着用も確認され、次第にIOTV Gen4が主力になっていく。それでも依然として旧型装備の使用例も多い。

■ポーチ
・MOLLE II
MOLLE IIが引き続き使用されたが、カラーは順次OCPに移行した。民生品ではCONDOR製ポーチ類の使用例が多くみられる。

■ブーツ
・Army Combat Boots
OCP採用に伴ってブーツは新カラーのコヨーテブラウンが採用され、様々なブランドから選ぶことができる(AR670-1 Authorized Army Boots)。

■コミュニケーター
・AN/PRC-148
・AN/PRC-152
・AN/PRC-154
必要に応じて使用する。MBITR2などはよく考証する。

■銃器
・M4 CARBINE/M4A1 CARBINE(ライフルマン)
2014年に始まったM4 CARBINEの改修プログラム(PIP)により、3点バーストをフルオートに切り替えたM4A1の配備が開始された。同時にCOLTのアンビセレクター、ヘビーバレルの採用など外観上でも明確な違いが現れた。光学機器やオプションパーツに大きな変化はなく従来通りのデバイスが使われる。

・M249 SAW (オートマチックライフルマン)
軽量Lストックや新型バイポッドの使用が増え、200rdsのソフトポーチも見られる。

・M240B/M240L LMG(マシンガナー)
この頃には軽量タイプ(ショートバレル、軽量Lストック、チタンやポリマー樹脂など軽量素材による改修、M192軽量型トライポッド)のM240Lの配備が進んだ。

・M14/M24など(マークスマン/スナイパー)
マークスマンやスナイパーの装備は、任務や役職に応じて個別に考証する。

・その他
自身が演じる役職に応じ、参考となるミリフォトなどをもとに装備を選定する。

・ナイフ
コンバットナイフ、バヨネットなどのナイフ類のゲームフィールドへの持ち込みは禁止。

以上となります。
これにてHRレギュレーションにおける2010~2019年の米陸軍の装備ガイドを終了します。時期ごとの傾向を捉えミリフォトをよく観察して再現してください。

ご不明点は下記アドレスまでお問い合わせください。
rs453@ymail.ne.jp